(2007/09/12 09:54)
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:2007:09/12/10:41 ++ 「悪玉コレステロール」が主役に 動脈硬化診断基準を改訂
≪重要な脂質管理≫
心筋梗塞(こうそく)や狭心症などは、総称して急性冠症候群と呼ばれる。冠動脈内にできた脂質の塊が破裂し、血栓が形成され、血管内腔が閉塞(へいそく)することで引き起こされる。
危険因子には、脂質異常症や高血圧症、糖尿病など生活習慣病にかかわるものが多く、高コレステロールや喫煙などもあげられる。日本や米国の調査によると、総コレステロール値が220mg/dlを超えると、冠動脈疾患発症率が高くなるという。
一方で、欧米型食習慣の浸透などもあり、日本人の総コレステロール値は増加傾向にある。厚生労働省が平成18年に発表した「国の健康づくり運動 健康日本21」の中間報告では、脂質異常症の割合が、男性が10・5%から12・1%(目標値5・2%以下)、女性が17・4%から17・8%(同8・7%以下)と12年の目標策定時よりも増えている。
桝田医師は「コレステロールの管理は極めて重要」と訴える。
≪善玉も重要視≫
改訂された予防ガイドラインは、脂質異常症の診断基準や管理目標値が変更されている点に特徴がある。脂質の摂取過剰で動脈硬化が進めば、心疾患だけではなく、脳梗塞や脳卒中、動脈瘤(りゅう)といった動脈硬化性疾患を引き起こす危険性も高くなるためだ。
以前は総コレステロール値220が基準となっていたが、総コレステロールにこだわらず、LDLコレステロール値を目安にして140以上を「高LDLコレステロール血症」とする。
動脈硬化を予防するHDL(善玉)コレステロールも重要視し、40以下を「低HDLコレステロール血症」とし、増加させるように改善を指示。また、トリグリセライド(中性脂肪)が150以上の場合、「高トリグリセライド血症」として診断する。
桝田医師は「総コレステロール値が削除されたことで、医療現場には混乱もある。ただ、これまでは悪玉が低くても、善玉が高くて、総コレステロール値が高くなってしまうケースがあった。個々のコレステロール値をみた上で、総コレステロール値を意識した方がいい」と指摘する。
≪生活習慣改善を≫
LDLコレステロール値が140以上の場合、ほかの危険因子などとあわせて総合的に判断し、軽度な人から1次予防と2次予防に分類する。1次予防はさらに「低リスク」「中リスク」「高リスク」に分けていく。1次予防者は、生活習慣の改善を中心に脂質管理を行う。
1次予防対象者が3~6カ月の生活習慣改善後も、LDLコレステロール値が下がらない場合や2次予防対象者には、個々の状況にあわせた薬物療法が行われる。
桝田医師は「今や日本人のコレステロールは米国人と同レベル。生活習慣の改善がすべての基本。禁煙、食生活や摂取エネルギー量の見直し、適度な運動、適正体重、メタボリックシンドローム対策への意識などが大切」と話している。
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