:2025:02/12/20:56 ++ [PR]
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
:2009:02/27/12:15 ++ コンビニ転換点(下)「脱皮」迫られる大手―ネットや海外、活路探す。
幻の焼酎あります――。昨年暮れ、人気の芋焼酎「森伊蔵」を正月用に求める顧客がセブン―イレブン・ジャパンに殺到した。その数、一万超。
品ぞろえは無限
実際の店舗での話ではない。同社が始めたインターネット通販への注文件数だ。十数本の限定販売だったがその反響に担当者は驚いた。コンビニでは商品はせいぜい三千品目しか並べられない。特に酒類など嗜好(しこう)性の強い商品は、売り場の効率性を落とすため、常時そろえるのが難しい。だがネットなら品ぞろえは無限に広がる。
現在の商品構成は酒、菓子、調味料など四千五百品目。名産品など付加価値の高い商品が中心で、「仮想デパ地下」とも言える。客は注文後に店で商品を受け取るが、通常の物流網を使うため、送料・手数料は無料。鈴木敏文会長は「二〇〇九年はネットサービス元年にする」と話す。
日本上陸から三十五年。コンビニは店舗作業や商品などを標準化することで大量出店を続け、市場規模はいまや百貨店を抜き去った。ただ四万五千店近くの同質化した店舗があふれ、「従来と同じ店を増やすのは厳しい」(新浪剛史ローソン社長)。飽和は各社に事業モデルの変革を迫る。
」ローソンは商品の大半が百円均一(税抜き)という低価格コンビニ「ローソンストア100」の出店を推し進める。コンビニの主要顧客層が十―三十代であるのに対し、ストア100は四十代以上が約六割。生鮮食品も扱い、スーパーの顧客を引き込む。景気後退による生活防衛意識の高まりを受け、一〇年度末までに店舗数を三割増の千二百店に引き上げる計画。
ただストア100が初出店から三年後の昨年夏、ようやく単月で営業黒字転換したように、新モデル確立は容易ではない。サークルKサンクスやミニストップなどが挑戦した女性向けや都心向けなどの新型店も軌道に乗っていない。ローソンが買収するエーエム・ピーエム・ジャパンは、DVDレンタルとの複合店やオフィス向けコンビニなど多角化を進めたが、収益の底上げは果たせなかった。
海外店舗1000店増
消費不振に人口減、「タスポ効果」の消失。コンビニが脱皮を模索しなければいけない理由はまだある。「法的には問題ないと認識している」。二十日、セブンイレブンの顧問弁護士は記者会見で主張した。加盟店の値引き販売を不当に制限した疑いがあるとして、公正取引委員会が独占禁止法違反容疑で調査に入った。どんな結論が下されるかは不透明だが、価格競争に巻き込まれれば定価販売で利益を稼ぐコンビニの事業モデルは大きく狂う。
インド、ベトナム、マレーシア……。ファミリーマートはアジアなど未進出の国で自社の商標登録を急ぐ。機動的に出店するための準備で、すでに四十カ国で登録した。これまで韓国やタイなど五カ国に進出、〇九年度は海外店舗を約千店増やし、国内外の店舗数は年度末に逆転する。
上田準二社長は国内コンビニ市場は「五万店で完全に飽和し、出店余地がなくなる」と言い切る。活路を海外に求めるのか、それとも国内で競合と差異化できる店をつくりあげるか。新たな成長へ向けた転換点が各社に訪れている。
品ぞろえは無限
実際の店舗での話ではない。同社が始めたインターネット通販への注文件数だ。十数本の限定販売だったがその反響に担当者は驚いた。コンビニでは商品はせいぜい三千品目しか並べられない。特に酒類など嗜好(しこう)性の強い商品は、売り場の効率性を落とすため、常時そろえるのが難しい。だがネットなら品ぞろえは無限に広がる。
現在の商品構成は酒、菓子、調味料など四千五百品目。名産品など付加価値の高い商品が中心で、「仮想デパ地下」とも言える。客は注文後に店で商品を受け取るが、通常の物流網を使うため、送料・手数料は無料。鈴木敏文会長は「二〇〇九年はネットサービス元年にする」と話す。
日本上陸から三十五年。コンビニは店舗作業や商品などを標準化することで大量出店を続け、市場規模はいまや百貨店を抜き去った。ただ四万五千店近くの同質化した店舗があふれ、「従来と同じ店を増やすのは厳しい」(新浪剛史ローソン社長)。飽和は各社に事業モデルの変革を迫る。
」ローソンは商品の大半が百円均一(税抜き)という低価格コンビニ「ローソンストア100」の出店を推し進める。コンビニの主要顧客層が十―三十代であるのに対し、ストア100は四十代以上が約六割。生鮮食品も扱い、スーパーの顧客を引き込む。景気後退による生活防衛意識の高まりを受け、一〇年度末までに店舗数を三割増の千二百店に引き上げる計画。
ただストア100が初出店から三年後の昨年夏、ようやく単月で営業黒字転換したように、新モデル確立は容易ではない。サークルKサンクスやミニストップなどが挑戦した女性向けや都心向けなどの新型店も軌道に乗っていない。ローソンが買収するエーエム・ピーエム・ジャパンは、DVDレンタルとの複合店やオフィス向けコンビニなど多角化を進めたが、収益の底上げは果たせなかった。
海外店舗1000店増
消費不振に人口減、「タスポ効果」の消失。コンビニが脱皮を模索しなければいけない理由はまだある。「法的には問題ないと認識している」。二十日、セブンイレブンの顧問弁護士は記者会見で主張した。加盟店の値引き販売を不当に制限した疑いがあるとして、公正取引委員会が独占禁止法違反容疑で調査に入った。どんな結論が下されるかは不透明だが、価格競争に巻き込まれれば定価販売で利益を稼ぐコンビニの事業モデルは大きく狂う。
インド、ベトナム、マレーシア……。ファミリーマートはアジアなど未進出の国で自社の商標登録を急ぐ。機動的に出店するための準備で、すでに四十カ国で登録した。これまで韓国やタイなど五カ国に進出、〇九年度は海外店舗を約千店増やし、国内外の店舗数は年度末に逆転する。
上田準二社長は国内コンビニ市場は「五万店で完全に飽和し、出店余地がなくなる」と言い切る。活路を海外に求めるのか、それとも国内で競合と差異化できる店をつくりあげるか。新たな成長へ向けた転換点が各社に訪れている。
PR
- +TRACKBACK URL+