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ひで坊な日々

主に私の仕事と信条に関わるメディアからの備忘録と私の日常生活から少し・・・                             
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:2011:04/11/10:02  ++  幻の国産原子力災害ロボット、安全神話でお蔵入り。

原発事故への国際協力で米国やフランスから原子力災害用のロボット提供の申し出があった。この知らせを東京工業大学のロボット研究者、広瀬茂男教授は歯がみする思いで聞いた。
 実は1999年に茨城県東海村で起きた核燃料加工会社ジェー・シー・オー(JCO)の臨界事故の時も当時のクリントン米大統領からロボット貸与の申し出があり、ロボット大国を自負する日本のロボット研究者らは悔しい思いをした。
 JCO事故の後に経済産業省は遠隔操作の災害対応ロボットの開発プロジェクトを発足させ、2000年の補正予算で30億円を投じたものの、約1年後に試作機をつくっただけで打ち切りとなった。「原子力災害ロボットが必要になる事態は日本では起きないから、必要ないと言われた」と広瀬教授は話す。
 このとき参加したのは三菱重工業や東芝、日立製作所など原発関連企業で、6台が試作されたという。いま、1台は東北大学工学部の玄関にモニュメントとして飾られている。もう1台は「仙台市科学館に無理を言って引き取ってもらった」(田所諭・東北大教授)。残りは分解・廃棄されたかもしれない。
 今回の福島の事故で、日本の技術者がやっているのは紙おむつ用樹脂やおがくずをトレンチ(坑道)に流して汚染水の流れを止めようとするような作業だ。ロボット研究者でなくても、「これが日本の技術水準の実態か」と嘆息する。
 原子力災害の現場で働くロボットは放射線から電子回路を守る特殊な技術が要る。放射線を浴びると大規模集積回路(LSI)などは誤作動するためだ。耐放射線用LSIは注文生産的な色彩が濃く、普通の素子に比べ10倍以上高価だといわれる。
 日本でおなじみの二足歩行ロボットはこうした部品を採用しておらず、使い物にならない。そもそも二足歩行は足場の不安定な場所での作業には向かない。原子力災害ロボットを実用化するには一度きりの試作では足りず、現実に近い環境で繰り返し試験、改良をしていかなければならない。
 日立の中西宏明社長は「軍事技術を手掛けない日本は(核戦争への備えがある)米仏やロシアに比べてハンディキャップがある」と話す。米国などでは放射線だけでなく高温や、がれきだらけの場所など厳しい使用環境で働く軍事ロボットが数多くつくられている。
 田所教授によると「フランスには耐放射線用のLSI専用工場まであり、国がロボット製造を支援する態勢がある」という。日本のメーカーも大きな開発費を得ていながら技術をお蔵入りさせたままなのは情けない。
 原子力関係者はいわゆる「安全神話」を広めてきた。深刻な事故に至る前の段階でトラブルを食い止める手法はいろいろ工夫してきたかもしれない。しかし、起きてしまった後の対応については手薄だった。原子力災害ロボットの開発中断でも同じことが言える。
 日本ロボット学会などロボット関連研究に携わる学術団体が4月4日に共同声明を出した。「東日本大震災と福島原子力災害への対策およびそれからの復興に対して国内外のロボット技術を早急に役立てるべく、日本ロボット技術関連団体は最先端のロボット技術とそれに関与する科学者・技術者を総動員」するという。ロボット研究者の自負と踏ん張りに期待したい。
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