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:2010:10/06/09:29 ++ 特集―尖閣日中揺れた1ヵ月(2)高まる緊張、船長は釈放、中国、世論意識し強硬に
中国はすぐに日中間の閣僚級交流の停止を発表。中国から日本への旅行も次々と打ち切られ、貿易の現場からは日本に輸出されるレアアース(希土類)の通関が滞っている状況が報告されてきた。「一体どうなっているんだ」。中国が次々と切る外交カードに首相はいら立ちを強め、官邸で周辺に怒鳴り散らした。
18日。北京の日本大使館前から中国外務省前に移動した抗議デモの参加者は「中国外務省はもっと強硬になれ」などと叫んだ。途中から政府の不当な弾圧に抗議する50代らも加わり、デモの性格が「反日」が「反政府」に変わる予兆が表れた。
この後、胡錦濤政権が開催した対日政策を協議する会議では、胡主席や温首相の対日融和路線への異論が出たとされる。中国は10月中旬に共産党の第17期中央委員会第5回全体会議(5中全会)を控える「政治の季節」の真っ最中。胡主席が対日政策で防戦に追われれば、人事などで譲歩を迫られる。胡政権は一段と強硬路線に出たというのが日中関係筋の解説だ。
「何が何でも」
解決命じる
「日本側に無条件の即時釈放を強く促す」。21日、訪米中の温首相は在米中国人らとの会合でこう表明。中国外務省は多岐にわたる発言内容のうち、尖閣問題に関するこの部分だけをホームページ上で公表した。
「早く釈放できないのか」「何が何でも解決してくれ」。菅首相は22日、国連総会出席に向けたニューヨーク出発に先立ち、仙谷長官に強く求めた。仙谷氏は「首相が外遊に行かれている間に何とかします」と約束したという。
23日、外務省の担当課長が那覇地検を訪ねた。このころ、政府は中国政府から、石家荘市内の軍事管理区域に侵入したという理由で日本人4人を調べているとの通告を受けていた。「拘束したのは公安ではなく軍らしい」。首相官邸に一時、こうした情報が伝わると、「極刑」を懸念する空気すら広まった。
24日午前10時、検察庁で検察首脳会議が開かれた。船長の処分保留・釈放を決めた午後2時半、那覇地検の鈴木亨次席検事は緊急記者会見で用意されたメモを一気に読み上げた。「今後の日中関係を考慮すると、これ以上身柄の拘束を継続して捜査を続けることは相当でないと判断した」
検察判断に
無言の圧力
外務省関係者は「仙谷長官がニュアンスを伝え、検察が忖度(そんたく)した。あうんの呼吸だ」と語る。記者会見の内容を知った仙谷氏は「おれが赤(修正)を入れられないよう小細工しやがって。外交配慮なんてことを言ったら、すぐに国会で証人喚問になるのが分からないのか」とこぼした。
政府は表向き釈放は検察の判断との立場を貫くが、首相の意を受けた仙谷長官は都内のホテルに関係省庁の局長級をひそかに集めていた。「どうやって問題の軟着陸を図るか」。法務省の局長級も出席していた。深夜まで続いた協議は結論が出なかったというが、法務省幹部は「検察に判断を任せる」と首相官邸からサインがあったことを認める。「引き金を引いたのは検察だと言われる。中国がどんな反応をするか予想もつかない。そんな重みを検察は支えきれない」。仙谷長官の「無言の圧力」(政府筋)が検察当局の背中を押したとの見方がもっぱらだ。
18日。北京の日本大使館前から中国外務省前に移動した抗議デモの参加者は「中国外務省はもっと強硬になれ」などと叫んだ。途中から政府の不当な弾圧に抗議する50代らも加わり、デモの性格が「反日」が「反政府」に変わる予兆が表れた。
この後、胡錦濤政権が開催した対日政策を協議する会議では、胡主席や温首相の対日融和路線への異論が出たとされる。中国は10月中旬に共産党の第17期中央委員会第5回全体会議(5中全会)を控える「政治の季節」の真っ最中。胡主席が対日政策で防戦に追われれば、人事などで譲歩を迫られる。胡政権は一段と強硬路線に出たというのが日中関係筋の解説だ。
「何が何でも」
解決命じる
「日本側に無条件の即時釈放を強く促す」。21日、訪米中の温首相は在米中国人らとの会合でこう表明。中国外務省は多岐にわたる発言内容のうち、尖閣問題に関するこの部分だけをホームページ上で公表した。
「早く釈放できないのか」「何が何でも解決してくれ」。菅首相は22日、国連総会出席に向けたニューヨーク出発に先立ち、仙谷長官に強く求めた。仙谷氏は「首相が外遊に行かれている間に何とかします」と約束したという。
23日、外務省の担当課長が那覇地検を訪ねた。このころ、政府は中国政府から、石家荘市内の軍事管理区域に侵入したという理由で日本人4人を調べているとの通告を受けていた。「拘束したのは公安ではなく軍らしい」。首相官邸に一時、こうした情報が伝わると、「極刑」を懸念する空気すら広まった。
24日午前10時、検察庁で検察首脳会議が開かれた。船長の処分保留・釈放を決めた午後2時半、那覇地検の鈴木亨次席検事は緊急記者会見で用意されたメモを一気に読み上げた。「今後の日中関係を考慮すると、これ以上身柄の拘束を継続して捜査を続けることは相当でないと判断した」
検察判断に
無言の圧力
外務省関係者は「仙谷長官がニュアンスを伝え、検察が忖度(そんたく)した。あうんの呼吸だ」と語る。記者会見の内容を知った仙谷氏は「おれが赤(修正)を入れられないよう小細工しやがって。外交配慮なんてことを言ったら、すぐに国会で証人喚問になるのが分からないのか」とこぼした。
政府は表向き釈放は検察の判断との立場を貫くが、首相の意を受けた仙谷長官は都内のホテルに関係省庁の局長級をひそかに集めていた。「どうやって問題の軟着陸を図るか」。法務省の局長級も出席していた。深夜まで続いた協議は結論が出なかったというが、法務省幹部は「検察に判断を任せる」と首相官邸からサインがあったことを認める。「引き金を引いたのは検察だと言われる。中国がどんな反応をするか予想もつかない。そんな重みを検察は支えきれない」。仙谷長官の「無言の圧力」(政府筋)が検察当局の背中を押したとの見方がもっぱらだ。
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