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:2011:04/08/10:59 ++ 特集―3月11日14時46分、地震、津波が原発襲う、電源失い「冷却不能に」。
その時。首相の菅直人と全閣僚は参院決算委員会に出席、菅は外国人献金問題で野党から追及されているさなかだった。委員会室のシャンデリアが激しく揺れる。委員長の鶴保庸介は質疑を打ち切った。
専用車が着くまで、菅は参院の正面玄関で待ちぼうけを食わされた。官邸地下の危機管理センターに入ると、すでに閣僚や官僚でごった返している。「閣僚は省庁に戻って指揮を執れ」。官房長官の枝野幸男の声が響き渡る。
「女川、スクラム(緊急自動停止)」「1F(福島第1原発)緊急自動停止」「2F(福島第2原発)緊急自動停止」――。
経済産業省別館3階の原子力安全・保安院の緊急対策センター。各原発の現状が次々とホワイトボードに書き出される。「緊急自動停止」は原子炉が大きな揺れを検知して止まり、核分裂反応が進まない状態になったことを意味する。
午後3時32分。保安院による初の記者会見。原子力安全基盤担当審議官の中村幸一郎は「東北地方の全原発は緊急自動停止し、冷却機能が保たれている。火災、故障の情報なし。放射能漏れもなし」と語った。
経済産業相の海江田万里らがほっと胸をなで下ろしたのもつかの間、津波が原発を襲い始める。「津波だ。女川10メートル」「大丈夫か?」「14メートル、14メートル」「どこだ?」。保安院のセンターに怒号が飛び交う。
東京・内幸町の東京電力本店も混乱していた。社長の清水正孝は関西に出張中だった。帰京のめどはつかない。会長の勝俣恒久も中国・北京に滞在中。原子力担当副社長の武藤栄が急きょ、ヘリコプターに飛び乗って福島に向かった。
保安院の2回目の記者会見。午後4時57分、会見場に飛び込んできた担当者が口を開く。「すべての外部電源を失い炉心の冷却機能を喪失した緊急事態(原子力災害対策特別措置法第15条事象)との報告を受けました」。冷却機能を保つための電源をすべて失ったのは、約40年に及ぶ日本の原発商業利用で初めてのことだ。
これに先立つ午後3時42分、東電は冷却機能が失われかねないとして15条の前段階である10条通報をしている。このとき「一番危ないのは原発だ」と叫んだ菅は、夫人の伸子に連絡し、母校である東京工業大学のOB名簿を取り寄せようとした。自らの助言者を探すためだ。報告が遅い――。首相官邸と経産省、東電の関係は、はやくもギスギスし始めていた。
専用車が着くまで、菅は参院の正面玄関で待ちぼうけを食わされた。官邸地下の危機管理センターに入ると、すでに閣僚や官僚でごった返している。「閣僚は省庁に戻って指揮を執れ」。官房長官の枝野幸男の声が響き渡る。
「女川、スクラム(緊急自動停止)」「1F(福島第1原発)緊急自動停止」「2F(福島第2原発)緊急自動停止」――。
経済産業省別館3階の原子力安全・保安院の緊急対策センター。各原発の現状が次々とホワイトボードに書き出される。「緊急自動停止」は原子炉が大きな揺れを検知して止まり、核分裂反応が進まない状態になったことを意味する。
午後3時32分。保安院による初の記者会見。原子力安全基盤担当審議官の中村幸一郎は「東北地方の全原発は緊急自動停止し、冷却機能が保たれている。火災、故障の情報なし。放射能漏れもなし」と語った。
経済産業相の海江田万里らがほっと胸をなで下ろしたのもつかの間、津波が原発を襲い始める。「津波だ。女川10メートル」「大丈夫か?」「14メートル、14メートル」「どこだ?」。保安院のセンターに怒号が飛び交う。
東京・内幸町の東京電力本店も混乱していた。社長の清水正孝は関西に出張中だった。帰京のめどはつかない。会長の勝俣恒久も中国・北京に滞在中。原子力担当副社長の武藤栄が急きょ、ヘリコプターに飛び乗って福島に向かった。
保安院の2回目の記者会見。午後4時57分、会見場に飛び込んできた担当者が口を開く。「すべての外部電源を失い炉心の冷却機能を喪失した緊急事態(原子力災害対策特別措置法第15条事象)との報告を受けました」。冷却機能を保つための電源をすべて失ったのは、約40年に及ぶ日本の原発商業利用で初めてのことだ。
これに先立つ午後3時42分、東電は冷却機能が失われかねないとして15条の前段階である10条通報をしている。このとき「一番危ないのは原発だ」と叫んだ菅は、夫人の伸子に連絡し、母校である東京工業大学のOB名簿を取り寄せようとした。自らの助言者を探すためだ。報告が遅い――。首相官邸と経産省、東電の関係は、はやくもギスギスし始めていた。
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