(1)不拡散
一、すべての関連する多国間の不拡散・軍縮文書を堅持、強化、普遍化することで、大量破壊兵器と運搬手段の拡散の危険を克服。テロリストによる大量破壊兵器の取得を防止するため、すべての努力を行う決意。
一、拉致問題などの未解決の懸案事項の解決を含む二〇〇五年九月十九日の共同声明の完全な実施を通じた、朝鮮半島の検証可能な非核化と、六カ国協議の参加者間の将来の国交正常化に向けたプロセスに、引き続き支持を表明する。
昨年来、六カ国協議プロセスを通じて得た進展に留意しつつ、北朝鮮が期限を大幅に過ぎながらも核申告を提出したことを、共同声明の完全な実施に向けた一歩として歓迎する。申告の包括的な検証が何よりも重要。検証に関する原則・体制について早期の合意を期待。北朝鮮に効果的な実施を含め、検証プロセスに完全に協力するよう求める。北朝鮮によるすべての既存の核施設の迅速な無能力化、すべての核兵器と既存の核計画の放棄の重要性を強調。北朝鮮にすべての核兵器と既存の核計画、その他すべての既存の大量破壊兵器、弾道ミサイル計画について、完全で検証可能で不可逆的な方法による放棄を含め、国連安全保障理事会決議一六九五、一七一八を完全に順守するよう求める。核拡散防止条約(NPT)、国際原子力機関(IAEA)保障措置の完全な順守に早期に復帰するよう求める。
一、イランの核計画で引き起こされる拡散上のリスクに深刻な懸念を表明。イランに国連安保理決議一六九六、一七三七、一七四七、一八〇三の完全な順守とすべての濃縮関連活動の停止、IAEAとの全面的な協力を求める。この問題の平和的で外交的な解決に向けたその他のG8参加国の努力、特に日本によるハイレベルでの対話を評価。
一、一〇年のNPT運用検討会議の成功の達成に共に取り組む。すべての核軍縮の努力、特にG8メンバーである核兵器国による核兵器削減を歓迎。すべての核兵器国にそのような削減を透明性のある方法で実施することを呼びかける。
一、すべての関係国に核兵器の実験的爆発と、他のあらゆる核爆発に関するモラトリアムの順守を求める。
一、第二回生物・毒素兵器禁止条約と化学兵器禁止条約(CWC)運用検討会議の成功を歓迎。両条約の完全で効果的な実施が極めて重要であることを改めて表明。弾道ミサイルの拡散に立ち向かうためのハーグ行動規範の重要性を強調。すべての国に遅滞なく同規範に参加するよう求める。
一、拡散の防止・対抗には、すべての国が効果的な措置を実施することが必要。この目的に向けて、より調和的で調整された形により共同で取り組むための努力を一層強化する。国連安保理決議一五四〇の完全な実施の重要性を強調する。
一、〇二年のカナナスキス・サミットで開始された大量破壊兵器と関連物質の拡散に対するグローバル・パートナーシップの下での優先的なプロジェクトを達成する決意を有する。
一、NPTのすべての義務に従った原子力の平和的利用に関する、すべての同条約締約国の奪い得ない権利を再確認する。IAEA追加議定書を含む核不拡散、保障措置、安全およびセキュリティー(3S)の可能な限り最も高い基準にコミットし促進する。
一、濃縮・再処理関連の機材、施設および技術の移転の制限を強化する手法の合意に向け、原子力供給国グループ(NSG)が達成した重要な進展を歓迎する。
(2)国際組織犯罪
一、人、物、資金、情報の大量な流れに特徴づけられるグローバル化した世界で、犯罪組織がこれらの変化を素早く悪用して市民の安全と社会、制度の安寧を脅かしている。法の支配や人権の尊重を確保しつつ、あらゆる手段を利用して国際組織犯罪と闘うことを再確認。人身取引、移民の密入国、銃器の不正な製造、取引、麻薬、向精神薬の不正取引、サイバー犯罪、資金洗浄を含む国際組織犯罪と闘うために協力を強化。
一、国際組織犯罪の脅威や手段の多様化を認識し、情報・通信技術の乱用、ID犯罪を含む、幅広い脅威に対処する取り組みを強化。国連薬物犯罪事務所(UNODC)や他の多国間機関と協力しつつ、二国間や多国間で、国際組織犯罪の脅威に取り組むためのキャパシティー・ビルディングに努力する国々を引き続き支援。国際組織犯罪防止条約とその補足議定書の完全な実施への強い支持を改めて表明。
(3)平和維持/平和構築
一、国内法に合致した形で、緊急なニーズのある地域に人道、安定化、軍事、復興のための支援を強化。平和維持と平和構築のための個別、共同的な努力や能力を向上。
一、治安部門の改革、良い統治、現地のオーナーシップの重要性を強調。特に軍と文民の活動の間のより良い調整を通じた包括的なアプローチの必要性を強調。文民の安全を確保するために最大限努力する。安全保障理事会と平和支援活動を含む国連の主要な役割を支持し、平和構築委員会をより効果的なものとすべく取り組む。地域機関との協力を強化し、特に、アフリカ連合のキャパシティー・ビルディングを支援する決意。
一、シーアイランド・サミットとその後のコミットメントを達成しさらに前進するため、軍、警察および文民という相互に関連する三つの焦点となる分野で世界的な能力向上に取り組む。
(a)展開のための兵たんや輸送支援を拡充。アフリカに焦点を当てつつ、一〇年までに部隊に質の高い訓練、装備を提供することを含めて平和支援活動のための能力を構築。
(b)安定化・治安警察部隊を含む警察による平和維持の世界的な能力を引き続き向上。紛争中または、紛争から脱しつつある国の警察に訓練や装備を施すための支援を質と量の両面で強化。
(c)平和構築において中核的な役割を果たす文民の人材育成のための国内的な努力を強化。
一、国連や地域機関と協力し、イニシアチブの実施を含むG8の努力を協議し、〇九年のサミットまでに進ちょく報告を提出する任務を専門家に与える。
:2025:02/12/06:14 ++ [PR]
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:2008:07/09/09:37 ++ 特集―G8首脳宣言の要旨、政治問題、北朝鮮に核放棄求める。
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