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:2010:10/22/09:04 ++ 空の大競争日本挽回なるか(上)羽田、国際拠点への挑戦―アジアの空港、巨大な壁
羽田空港に国際定期便が復活し、成田国際空港も発着枠を広げる。いよいよ始まる国際拠点(ハブ)空港への挑戦だが、海外の主要空港に追いつくには課題も多い。日本航空の再建には不透明感も漂う。日本は「空の攻防」で正念場を迎える。
「将来的に5本目の滑走路を考えることも課題の一つだ」。16日、羽田空港で馬淵澄夫国土交通相はさらなる拡大の可能性をにじませた。
21日に運用が始まった4本目の滑走路で発着枠は年30・3万回から37・1万回(国際線は6万回)に、2013年度には44・7万回(同9万回)に増える。規制緩和などで需要が増えれば5本目の滑走路が必要との見方は強く、「首都圏空港」の強化が日本経済の成長につながる期待は大きい。
「共倒れはせず」
羽田の国際化に危機感を抱く成田。発着枠を14年度中に現在の22万回から30万回(国際線は27万回)に増やすことで地元自治体と合意した。1978年の開港以降、滑走路は長い間1本だけ。2本目が延長されたのも1年前のことだ。深夜・早朝は飛ばせない制約は残るが「羽田と一体となって航空機能の発展に応えたい」(成田空港会社の森中小三郎社長)。今後、格安航空会社の誘致や国内線の拡充を急ぐ。
両空港の競争について国交省幹部は「首都圏の需要は大幅に拡大する。共倒れしない」と楽観視する。09年の国際線旅客数は両空港計で3千万人強。運輸政策研究機構によると、羽田と成田の役割分担が続いたとしても17年の首都圏の同旅客数は約5千万人に増える見通しだ。
しかし、羽田と成田が共存できてもアジア各空港との競争は激しさを増すばかりだ。7月、韓国の仁川空港が日本の旅行会社向けに同空港経由で行く旅行商品の説明会を大阪市で開いた。仁川路線を持つ日本の空港は29もあるうえ、着陸料が安いため旅行代金も抑えられる。実際、仁川経由の海外旅行客は09年に82万人と前年比3割増。韓国の空港行政担当者は「一度固まった需要は簡単には動かない」と自信を見せる。
使用料下げ課題
日本の空港は北米直行便を飛ばしやすい地理的優位性からアジアの玄関口として発展してきた。だが発着枠の限界もあり仁川や浦東(上海)がその地位を脅かしつつある。しかも世界で急成長する格安航空会社の誘致でも大きく後れを取った。
日本の空港の競争力強化にとって最大の課題は着陸料などの空港使用料の高さだ。羽田と成田の着陸料はアジア主要空港の2~8倍。羽田など国が管理する空港の使用料は国内空港の整備に充てるとの名目で高止まりしてきた。馬淵国交相は「規制緩和には取り組まなければならない」と述べ、着陸料見直しなどに前向きな姿勢を示す。
国交省は関西国際、伊丹両空港を経営統合させ、首都圏と並ぶ国際ハブ空港とする方針。だが両地域とも空港間アクセスをどうするかなど一体運営に向けた課題は山積だ。甘い需要予測のもとで全国に99もの空港をつくってきた日本の空港行政。守勢をはね返す最後のチャンスだ。
「将来的に5本目の滑走路を考えることも課題の一つだ」。16日、羽田空港で馬淵澄夫国土交通相はさらなる拡大の可能性をにじませた。
21日に運用が始まった4本目の滑走路で発着枠は年30・3万回から37・1万回(国際線は6万回)に、2013年度には44・7万回(同9万回)に増える。規制緩和などで需要が増えれば5本目の滑走路が必要との見方は強く、「首都圏空港」の強化が日本経済の成長につながる期待は大きい。
「共倒れはせず」
羽田の国際化に危機感を抱く成田。発着枠を14年度中に現在の22万回から30万回(国際線は27万回)に増やすことで地元自治体と合意した。1978年の開港以降、滑走路は長い間1本だけ。2本目が延長されたのも1年前のことだ。深夜・早朝は飛ばせない制約は残るが「羽田と一体となって航空機能の発展に応えたい」(成田空港会社の森中小三郎社長)。今後、格安航空会社の誘致や国内線の拡充を急ぐ。
両空港の競争について国交省幹部は「首都圏の需要は大幅に拡大する。共倒れしない」と楽観視する。09年の国際線旅客数は両空港計で3千万人強。運輸政策研究機構によると、羽田と成田の役割分担が続いたとしても17年の首都圏の同旅客数は約5千万人に増える見通しだ。
しかし、羽田と成田が共存できてもアジア各空港との競争は激しさを増すばかりだ。7月、韓国の仁川空港が日本の旅行会社向けに同空港経由で行く旅行商品の説明会を大阪市で開いた。仁川路線を持つ日本の空港は29もあるうえ、着陸料が安いため旅行代金も抑えられる。実際、仁川経由の海外旅行客は09年に82万人と前年比3割増。韓国の空港行政担当者は「一度固まった需要は簡単には動かない」と自信を見せる。
使用料下げ課題
日本の空港は北米直行便を飛ばしやすい地理的優位性からアジアの玄関口として発展してきた。だが発着枠の限界もあり仁川や浦東(上海)がその地位を脅かしつつある。しかも世界で急成長する格安航空会社の誘致でも大きく後れを取った。
日本の空港の競争力強化にとって最大の課題は着陸料などの空港使用料の高さだ。羽田と成田の着陸料はアジア主要空港の2~8倍。羽田など国が管理する空港の使用料は国内空港の整備に充てるとの名目で高止まりしてきた。馬淵国交相は「規制緩和には取り組まなければならない」と述べ、着陸料見直しなどに前向きな姿勢を示す。
国交省は関西国際、伊丹両空港を経営統合させ、首都圏と並ぶ国際ハブ空港とする方針。だが両地域とも空港間アクセスをどうするかなど一体運営に向けた課題は山積だ。甘い需要予測のもとで全国に99もの空港をつくってきた日本の空港行政。守勢をはね返す最後のチャンスだ。
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