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ひで坊な日々

主に私の仕事と信条に関わるメディアからの備忘録と私の日常生活から少し・・・                             
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:2011:02/15/13:07  ++  第3部さまよう政党(6)反圧政の受け皿どこに(民主主義を考える)終

 赤白黒の国旗が舞い、花火が上がる。29年間にわたる圧政を続けたエジプト大統領、ムバラク(82)が辞任した11日夜。反政府デモの象徴となった首都、カイロのタハリール広場は、歴史の舞台となった。
 広場でデモを続けていた医学生モハメド・ガマル(23)とインターネットメディアのフェイスブックでつながった。「愛国心が皆を一つにしたんだ。狂ったような大騒ぎだった」。喜びの表現が躍る。
 ムバラクが見誤ったのは若者を中心とした民衆の力だ。生活苦、失業、汚職、人権侵害。治安当局がにらみをきかす中、積もりに積もった怒りをつないだのは、インターネットだった。
□   □
 全権を移譲された軍最高評議会は憲法を停止。6カ月をめどに新政権に移行するという。しかし、民主化プロセスは予断を許さない。ムバラク辞任前、ガマルから届いた言葉が現状を言い表している。「広場に集まる市民を代表する野党なんて、存在しないよ」
 ポーランドのワレサ、韓国の金大中、ミャンマーのアウン・サン・スー・チー……。これまでの民主化運動にはシンボルとなる指導者と、支持者らが集う「野党」の存在があった。圧政が続いたエジプトの野党勢力は求心力に欠け、若者たちは政治経験に乏しい。
 日大教授の岩崎正洋(45)は「受け皿がないままでは、独裁打倒の後、民主化が順調に進むかどうかわからない」と指摘する。中南米などの民主化では軍の政治関与を排除する仕組みづくりがうまくいかず、軍政に戻ってしまった例もある。
 「新しい政党を立ち上げる時だ」。エジプトの与党、国民民主党の幹事長で改革派のバドラウィは11日、離党を表明した。国民に人気のある元外相のムーサも新たな政治勢力の結集に動く。若者グループらによる新党結成構想もある。複数政党制と自由選挙は民主化の必須条件だ。実現すれば、イスラム圏で政教分離のトルコのような民主国家の誕生が視野に入る。
□   □
 ただ、イスラム教が生活に根を張る地域で「欧米型の民主制」が定着するかどうかは見通せない。民衆はデモの最中でも1日5回、聖地メッカに向かって祈りをささげる。ナセル、サダト、ムバラク過去3代の政権もイスラム教を敵に回すことはなかった。世俗主義が定着したともいわれるエジプトだが、社会に閉塞感がまん延したとき、穏健派イスラム原理主義組織、ムスリム同胞団がかつて掲げた「答えはイスラムにある」のスローガンが民衆の心をつかむ可能性はある。
 1979年のイラン革命。国王追放の後、実権を握ったイスラム教シーア派のグループがつくったのは、宗教法学者が最高権力を持つイスラム共和制だ。大統領選や議会選はあるが、改革派の集会を禁じるなど民主主義上の課題を残す。
 イスラム教徒の人口は16億人。イスラム型の民主主義があってもいいとの指摘はある。ただ、それは基本的人権などの価値観を具現できるかにかかる。
 「文明の衝突」で知られるハンティントンによれば、民主化には歴史上、3つの大きな波があった。19世紀から20世紀にかけての米欧、主に戦後の西独や日本など、1970年代以降の韓国や東欧などだ。
 チュニジアで始まった「反圧政」は新しい波になるのか。地域安保への影響を懸念する米国、民主化のうねりに無関心でいられないアラブ諸国や中国。歓喜のエジプトを世界が見つめている。=敬称略
(第3部おわり)
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