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ひで坊な日々

主に私の仕事と信条に関わるメディアからの備忘録と私の日常生活から少し・・・                             
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:2010:12/02/11:32  ++  インタビュー(下)防衛省防衛研究所主任研究官兵頭慎治氏(どこへ行く日本の安保)

――アジア情勢が緊張するなか、ロシアの出方も日本の安全保障上の変数です。
 「ロシアは対中関係を重視し、北朝鮮問題で中国に近い立場をとってきたが、今回は北朝鮮批判を強めている。朝鮮半島の現状を維持したい中国と、ロシアは利害を共有していない。米ロ関係も改善した。ロシアが北朝鮮問題で米韓寄りに転じ、中ロ関係がぎくしゃくする可能性もある」
 ――中ロ関係の動きは地政学上、日本にも大きな意味を持ちます。
 「中ロの蜜月は(東アジアで大規模な合同軍事演習を実施した)2005年がピークだったと思う。ロシアは“経済の近代化”を実現するため米欧と協調する路線に転換し、中国との関係強化を対米けん制に利用する意味は以前より薄れた。経済面でも中ロの摩擦が目立つ」
 ――対中戦略で日ロが組む余地もありそうですか。
 「日本の戦略的な機会は中ロ関係のきしみの中にある。中国一辺倒の東アジア政策を見直し、日本や韓国との関係を重視すべきだとの声が、ロシアで高まっていることは確かだ。ただ、ロシアは日本が戦略的に自立することはないと見ており、日米、米韓同盟に接近し、中国をけん制したいと考えている。良好な米ロ関係が続くことが前提だが、日ロ接近のカギは強固な日米同盟にある」
 ――ロシアは中国の台頭を脅威と見ているのですか。
 「ロシアは中ロ蜜月を演出しながら、中国の勢力拡大と資源国の囲い込み、尖閣諸島などで見せる領土的な野心に警戒を強めている。これは軍事戦略に鮮明に出ている。12月に創設する極東の陸海空統合作戦司令部は海軍基地のあるウラジオストクではなく、(中国を視野に)内陸のハバロフスクに置かれる」
 ――メドベージェフ大統領は北方領土を訪問するなど日本に強硬です。
 「大統領の国後島訪問は内政要因によるものだ。12年の大統領選に向け、強い指導者であることを示したいが、従来のように米欧に敵対姿勢を取ることはできない。そこで北方領土を利用した。尖閣諸島を巡る日本の中国への対応を見て、日本が激しい対抗措置に出てくることはないと判断した面もある」
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