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ひで坊な日々

主に私の仕事と信条に関わるメディアからの備忘録と私の日常生活から少し・・・                             
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:2007:12/12/08:50  ++  ウェブの「イノベーション」をもう一度考えてみようじゃないか

以前、ウェブの世界がどのように消化局面に入ったかを議論した。「消化局面」とはAlex Iskoldが作った用語で、彼はこれを「これまでのことを省み、統合し、最近の技術を理解してそれを組み合わせる期間」だと定義している。Tim O'Reilly氏もまた、どのようにイノベーションのスピードが落ち、整理統合が起こるのかを検討している

 しかし、反省と整理統合について話をしていると、わたしは何か腑に落ちないものを感じる。確かに反省も整理統合も起こっている。そして、最近のテクノロジー関係ニュースやブログの報道は、M&Aの話や、大手インターネット企業がどのようにウェブ2.0の機能を統合するかといった話題が多い。これ自体が問題ではないだろうか。これは、ウェブのイノベーションに比べたら取るに足りない話だ。最近のテクノロジー関連のブログ界にうんざりしているのはわたしだけではないはずだ。われわれが、ブロガーとして、そして起業家、ビジネスマンとして、再び実際のイノベーションと向き合うためにはどうすればよいのだろうか。

 ここ数カ月の間で刺激を感じたウェブ技術の多くは、モバイルウェブアプリケーションとウェブで開花しつつあるセマンティックアプリケーションだ。また、わたしもTim O'Reilly氏と同じように、中国やその他の国際市場から生まれているものに、だんだん興味を引かれてきている。シリコンバレーが依然として魅力的であることは言うまでもないが(GoogleのOpenSocialとAndroidの取り組みは、どちらも素晴らしい進歩だった)、シリコンバレーで起こっていることよりも、多くの意味ではるかに興味深い新しいイノベーションや市場がある。

 ブレイクスルーへの試みとして、わたしはウェブのイノベーションの「次の波」を調べるという課題を自らに課した。これは、Read/WriteWebの著者全員の関心事でもある。例えば、Marshall KirkpatrickのTwitterのエコシステムに関する優れた分析(そしてTwitterは確かに革新的で観察する価値がある)もしかり、Josh Catoneの顔画像認識プラットフォームの分析しかりだ。では、ウェブのイノベーションにはこれらの他に何があるだろうか。

ウェブのイノベーションはどこで起こっているか―世界中の、特定の分野で

 「China Web2.0 Review」のTangos Chan氏は、彼がOrange Labが主催したイベントで発表した「Web 2.0 in China:What's Next?」と題する非常に興味深いスライドを投稿している。彼はまず中国のウェブ界は模倣サイトだけでできているのではないと指摘する。模倣サイトは世界中で起こっている現象だという。次に、Tangos氏は中国で起こっているいくつかのイノベーションの分野を明らかにしている。

img 画像はTangos Chan氏提供

 考えてみれば、彼が挙げた現在起こっているウェブのイノベーションのリストは、米国を含む他のあらゆる国にも当てはまる。実時間あるいは近時間コミュニケーション技術(オンライン掲示板、IMなど)は、現在イノベーションが起こっている、活気のある分野だ。これについてはMarshallのTwitterに関する記事が参考になる。Rebecca MacKinnonの最近行われたChina Web 2.0イベントをとりあげたすぐれた要約記事の中で、Tangos氏が興味を持っているというAnothrJiwaiという2つの中国のIMサービスがコメントされている。AnothrはRSSフィードをユーザーのIMクライアントに配信するもので(当初はSkypeが対象だったが、今では他のIMもサポートされている)、JiwaiはTwitterに似たサービスを提供する。

img Jiwaiのウェブページ

 モバイルウェブは、だれもが長い間「次の目玉」に挙げているもののひとつだ。その(潜在的な)市場は紛れもなく大きい。有名なモバイルに関する書き手であるTomi T Ahonenは、2007年初めにブログの中で、世界には27億台の携帯電話があると記している。これを他のものと比較してみると、自動車は8億台、パソコンは8億5000万台、有線の固定電話は13億台、クレジットカードは14億枚、テレビは15億台だ。Tomiの記事は1月に書かれていてるので現在の値は変わっているはずだが、モバイルウェブはユーザーがいるところであり、多くのイノベーションが起こるところになるだろうという論点には変わりはない。中国、日本、韓国、その他のアジアの国々が非常によく携帯電話を使っており、多くの場合それによってPCが座を奪われていることもよく知られている。

 もちろん、現在のトレンドと将来のトレンドの混合物もできるだろう。例えば、Tomi T Ahonenは2007年10月に、モバイルソーシャルネットワーク市場は現在50億ドルの価値があると述べている。これは明らかに、現在ブラウザベースのソーシャルネットワークから生まれている収益よりも大きい。あるいは、Jason Grigsbyにいわせると「今日の目玉―ソーシャルネットワーク―は、すでにPC市場よりもモバイル市場の方が規模的に大きい」となる(たまたまMarshall KirkpatrickのTwitterストリームから直近のいくつかのリンクを受け取った)。

 わたしが最近記事で紹介した、革新的でうまくリンクを作っているモバイルウェブアプリケーションに、FringShozuの2つがある。Fringは無料のモバイルVoIPソフトウェアで、ユーザーのすべてのIMサービスと接続でき、3Gか無線LANに接続されている際には無料で通話することができる。Shozuは携帯電話からFlickrアカウントやYouTube、Facebookなどのウェブに動画や写真を送れるようにするものだ。さらに、欧米の大手インターネット企業がモバイル市場へ進出する準備を整えている。特にGoogleがそうだ

 Tangosはスライドの中で、mInfoに触れている。これは、WAPとSMSを通じて動作する自然言語によるモバイル検索サービスだ。

 これだけは言っておきたい。モバイルウェブ分野では現在多くのイノベーションが起こっている。この分野では消化も整理統合も起こっていない。モバイルウェブの人たちは発明しているのだ!

結論

 モバイル分野、セマンティックアプリケーションの分野のイノベーションについては、今後の記事で議論を続けていくが、1つ明確にしておきたいことがある。今起こっているウェブのイノベーションはいくらでもあるということだ。消化局面、整理統合、シリコンバレーの向こう側に。これらのことはすべて必要であり、興味深くもあるが、それ以上に刺激的なイノベーションが、例えばモバイル市場や中国、韓国のような場所、Twitterのような実時間コミュニケーションプラットフォームで起きている。

 2007年10月に参加したMobile 2.0カンファレンスの場では、発表者の1人が、彼らの1日で終わるイベントが同じ週の終わりに開かれるずっと大きなWeb 2.0 Summitに比べてどれだけ小さいかについて冗談を言った。発表者は、「10年も経てば逆になり、Mobile 2.0は大群衆を集めていて、Web 2.0 Summitはニッチな会議になるだろう」というようなことを言った(そのときはもっとウィットに富んだものに聞こえたのだが)。わたしには、これがモバイルウェブやその他の分野の熱気を表現しているように思えた。この熱気は、ウェブ技術の他の分野に欠けているものであり、少なくともテクノロジー関連のブログ(たまにはRWWもそのひとつとなる)の記事に欠けているものだ。テクノロジー関連ブログでは、新興企業Xが新しいソーシャルネットワーク機能を付けた(あくびが出る)、XがXドルの資金を調達した(誰が気にするんだろう)、XがYに買収された、あるいはもっと悪いのは、XがYに買収されるという噂があるといった記事ばかりだ。もううんざりだ。

 わたしは消化局面を止めようと呼びかけているわけではない。しかし、ウェブ技術者や起業家、ブロガー達に向けて、今こそウェブイノベーションの次のステージに焦点を合わせるべきときなのだと声を大にして言いたい。読者の一部は自分の事業を整理統合し、M&Aの機会を探り、統合し、反省するのに忙しいかもしれない。しかし、すぐ目と鼻の先の、この記事で触れたような技術分野では多くのチャンスがあることを忘れないでほしい。

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