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ひで坊な日々

主に私の仕事と信条に関わるメディアからの備忘録と私の日常生活から少し・・・                             
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:2008:08/13/09:54  ++  第2部イノベーション再び(2)「情熱」も資本(価値を創る停滞を越えて)

販売や利益率など厳しい「必達目標(コミットメント)」を社員に課してきた日産自動車。今年度中に人事評価で最低ランク「D」の社員を対象にした新たな教育制度を本格導入する。
「D」社員を再生
 社員全体の能力を底上げする狙いを込めた同制度は、名付けて「ローパフォーマー改善プログラム」。業務成績が伸び悩む人に手を差し伸べ、仕事の効率向上を指導する。原材料高や北米市場の失速など「成長の壁を破るための人材投資」(社長のカルロス・ゴーン、54)だが、実は切羽詰まった事情がある。
 優秀な若手育成と成果主義で一定の果実を得た半面、「短期志向のスタンドプレーでしらけた空気が広がっていた」(幹部)。一体感と熱意を取り戻して組織の分裂を防ぐことが競争を勝ち抜く原動力になると考えた。
 「情的資本(エモーショナル・キャピタル)」。ヒト、モノ、カネのほか、社員の「情熱」や「感情」を経営資源とみる概念がある。組織や労働者の活力を鼓舞して価値を生む大事な要素だ。
 この十数年、企業は資本効率を追求し筋肉質になったが、働く人の満足度は低下ぎみ。景気後退で環境は一段と厳しさを増す。利益と社員の充実感、創造力の均衡をどう求めるのか――。
 惑う経営者らが参考にする非上場企業が長野県伊那市にある。
 寒天最大手の伊那食品工業。今年に入り帝人、村田製作所、トヨタ自動車グループの首脳が相次ぎ訪れた。「皆さん悩んでおられるようで」と会長の塚越寛(70)。
 社是は「いい会社をつくりましょう」。賃金は完全年功で営業ノルマはない。海外旅行手当なども支給する。古い家族主義にも映るが研究開発型の高収益企業だ。医薬品原料など寒天の新市場を開拓し、四十八年間、増収増益だった。
 塚越の持論は明快だ。「人を重んじる姿勢を貫けば皆が安心して創造力を発揮する」。年功制が悪平等とモラル低下を招くのでは、との疑問には「全社員を熟知しているから大丈夫」と言う。
 成果主義は個人の能力活用に効果があったが、「自分のことで精いっぱい」の人が増え目標や価値観を共有できない副作用が広がる。やる気、興奮、喜び――。企業は再び組織に感情の灯をともし、行き過ぎた振り子を戻そうとするが、解を探すのは容易でない。
 高収益企業の代表格、韓国サムスンも悩む。半導体や液晶パネルなどで日本企業を追随する手法から脱するため、前会長の李健熙(イ・ゴンヒ、66)は「創造経営」を提唱。グループ各社に新事業発掘の号令がかかる。
 だが社内では「短期の業績回復と長期改革の両立は無理」と悲鳴も上がる。前会長の有罪判決など求心力の低下が危惧される中、サムスン電子常務の趙洪植(52)は「(創造経営は)容易ではないが、実現しなければ生き残れない」と漏らす。
都会派家電熱く
 巨大組織の変身は待てない。熊本浩志(32)は東芝を〇二年に退社し、デザイン家電のリアル・フリート(東京・渋谷)を創業。その後、東芝出身者七人が合流した。
 東芝で若者向け家電事業を立ち上げたが、販売戦略を巡って会社と意見が食い違って頓挫。今は都会的な外観の「アマダナ」ブランドの製品を企画、販売する。
 工場を持たず、量販店では売らない、値引きはしないなど逆張りの戦略で成長する。デザイン担当の鈴木健(34)は「給料は東芝時代の三割減だがアイデア勝負の面白さは最高」。毎週水曜日の製品会議では夜中まで本音を熱くぶつけ合う。
 「知識と情熱の融合こそが次の成長を生む」(伊藤邦雄・一橋大大学院教授、56)。新しい経営のカタチは組織の大小に関係ない。トヨタが社内に網の目のような人のつながりを持つように、理念を共有する仕掛けは各社が編み出すしかない。
 日本の労働力人口は今後二十年で約二割減る。人の潜在力を引き出さなければ企業や国は衰える。イノベーションは技術革新だけを指すのではない。豊かな価値を創(つく)る組織を築く知恵が問われている。
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