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:2011:01/05/09:22 ++ データで見る―6800の離島が支える海の広さ(三度目の奇跡)
日本の国土面積は約38万平方キロメートル。世界の国・地域で見ると61番目の広さで、最も広いロシアの45分の1だ。インドネシア、ミャンマー、タイより小さく、資源に恵まれた国でもない。
海に目を転じると、日本の姿は違って見える。領海と排他的経済水域(EEZ)を合わせれば、国土面積の約12倍の約447万平方キロメートル。世界で第6位の広さの“大国”に躍り出る。
「領海+EEZ」の世界1位は米国(762万平方キロメートル)、2位はオーストラリア(701万平方キロメートル)。両国とも長い海岸に沿うようにEEZも広がっている。
国土の小さな日本のEEZが広いのは、離島の数が多いためだ。日本には本土の5島(北海道、本州、四国、九州、沖縄本島)のほか、6847の離島が北から南まで点在し、EEZが広がる理由になっている。
■天然ガス100年分に匹敵 日本の領海の警備や航行の安全は海上保安庁が担う。米国の沿岸警備隊をモデルに1948年に発足した。
国連海洋法条約によれば、領海の外側であっても200カイリ(約370キロメートル)までEEZを設定することが容認されている。EEZ内では水産資源や海底の鉱物資源の採掘について優先権が認められており、沿岸国は資源の保存や環境保護について責任を負う。
日本でEEZが注目され始めたのは、周辺海域で豊富な鉱物資源が発見されてからだ。本土に資源が乏しい日本には貴重な権益である。新たなエネルギー資源として注目が集まっているメタンハイドレートは、年間天然ガス消費量の約100年分が埋まっているとの試算もある。レアメタルなどを含有する海底熱水鉱床は伊豆や小笠原、沖縄海域などに存在する。
EEZの設定は各国に認められているが、狭い海峡などでは時に2国のEEZが重なり合うことがある。国連海洋法条約に基づく「衡平の原則」で2国間で解決するのが基本だ。国際司法裁判所で紛争処理した例もあるが、ここでも「衡平の原則」による当事者間の解決が優先される。
トラブルになっている日中の場合も、日本は日中の両岸から等距離(中間線)をEEZの境界と主張。中国は大陸からせり出している大陸棚までと反論し、中間線よりも日本側に近いところを境界としている。
■中国との議論進まず 両者の溝が埋まらないなかで、日中中間線をまたぐところでトラブルに発展したのが、ガス田問題だ。日中両政府は2008年、中間線をまたぐ地域でのガス田共同開発で合意したが、その後の議論は進んでいない。尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件後、中国が単独で掘削した可能性も指摘される。
日本が世界2位の経済大国で、日米関係も強固な間は「国境」に対する意識も薄くて済んだ。だが、日本の存在感が弱くなりつつある今、領海やEEZのトラブルはより頻繁に起きるようになるとの見方が多い。海洋大国・日本は、国民の安全や資源採掘権、漁業権などをどう守るか。国のあり方が問われている。
海に目を転じると、日本の姿は違って見える。領海と排他的経済水域(EEZ)を合わせれば、国土面積の約12倍の約447万平方キロメートル。世界で第6位の広さの“大国”に躍り出る。
「領海+EEZ」の世界1位は米国(762万平方キロメートル)、2位はオーストラリア(701万平方キロメートル)。両国とも長い海岸に沿うようにEEZも広がっている。
国土の小さな日本のEEZが広いのは、離島の数が多いためだ。日本には本土の5島(北海道、本州、四国、九州、沖縄本島)のほか、6847の離島が北から南まで点在し、EEZが広がる理由になっている。
■天然ガス100年分に匹敵 日本の領海の警備や航行の安全は海上保安庁が担う。米国の沿岸警備隊をモデルに1948年に発足した。
国連海洋法条約によれば、領海の外側であっても200カイリ(約370キロメートル)までEEZを設定することが容認されている。EEZ内では水産資源や海底の鉱物資源の採掘について優先権が認められており、沿岸国は資源の保存や環境保護について責任を負う。
日本でEEZが注目され始めたのは、周辺海域で豊富な鉱物資源が発見されてからだ。本土に資源が乏しい日本には貴重な権益である。新たなエネルギー資源として注目が集まっているメタンハイドレートは、年間天然ガス消費量の約100年分が埋まっているとの試算もある。レアメタルなどを含有する海底熱水鉱床は伊豆や小笠原、沖縄海域などに存在する。
EEZの設定は各国に認められているが、狭い海峡などでは時に2国のEEZが重なり合うことがある。国連海洋法条約に基づく「衡平の原則」で2国間で解決するのが基本だ。国際司法裁判所で紛争処理した例もあるが、ここでも「衡平の原則」による当事者間の解決が優先される。
トラブルになっている日中の場合も、日本は日中の両岸から等距離(中間線)をEEZの境界と主張。中国は大陸からせり出している大陸棚までと反論し、中間線よりも日本側に近いところを境界としている。
■中国との議論進まず 両者の溝が埋まらないなかで、日中中間線をまたぐところでトラブルに発展したのが、ガス田問題だ。日中両政府は2008年、中間線をまたぐ地域でのガス田共同開発で合意したが、その後の議論は進んでいない。尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件後、中国が単独で掘削した可能性も指摘される。
日本が世界2位の経済大国で、日米関係も強固な間は「国境」に対する意識も薄くて済んだ。だが、日本の存在感が弱くなりつつある今、領海やEEZのトラブルはより頻繁に起きるようになるとの見方が多い。海洋大国・日本は、国民の安全や資源採掘権、漁業権などをどう守るか。国のあり方が問われている。
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