忍者ブログ

ひで坊な日々

主に私の仕事と信条に関わるメディアからの備忘録と私の日常生活から少し・・・                             
忍者ブログ [PR]
(10/31)
(09/07)
(09/07)
(09/07)
(09/07)
(09/07)
(08/26)
(08/26)
(08/26)
(08/26)
(08/26)
(08/26)
(08/26)
(08/26)
(08/26)
(08/26)
(08/26)
(08/22)
(08/08)
(08/05)
(08/05)
(08/05)
(08/05)
(08/05)
(08/03)
10 2024/11 1 23 4 5 6 7 8 910 11 12 13 14 15 1617 18 19 20 21 22 2324 25 26 27 28 29 30 12

:2024:11/01/07:47  ++  [PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

:2011:05/20/09:07  ++  第2部企業再興難局バネに(4)競争が磨く「公益」(新しい日本へ)

東日本大震災発生1カ月前の2月上旬。東京電力とソニーの間で進んでいた構想が頓挫した。
幻の「第2東電」
 共同出資の新会社を設立し、バイオマス発電による二酸化炭素(CO2)ゼロのグリーン電力をソニー本社に送る――。狙ったのは特定顧客のために電力を販売する「第2東電」の創設だった。
 構想浮上は2009年秋。内向きの企業体質改善を狙ったつもりが「東電社内の調整は難航を極めた」と関係者は証言する。子会社がつくる電力とはいえ、大口顧客による東電本体との契約解除は認められないなどと一部の部署が反発。時間の空費で福島県のバイオマス発電所を取得する計画自体が立ち消えになり、構想は幻に。ソニーは環境重視の姿勢を世界に訴える機会を逃した。
 発電所の出力は1万1500キロワット。仮に実現していても電力不足解消への寄与は限られた。大きいのは、せっかく生まれた顧客志向の芽を自ら摘んでしまったことだ。
 公益企業の東電。公益とは「国家または社会公共の利益。広く世人を益すること」(広辞苑)。本来は顧客の利益と相反しないはずだ。
 ただ東電は通信、鉄道など他の公益企業に比べて独占の度合いが強い。「競争相手の不在で、経営判断の遅れに対する危機感に欠けていた」と一橋大大学院教授の山内弘隆(55)はいう。東電特有の時間の流れの中で変化の機会を逸した。
 「もう1日か2日は前倒しできた」。ヤマト運輸の親会社、ヤマトホールディングス社長の木川真(61)は悔しそうに振り返る。被災した東北での宅配便集配再開は震災2週間後の3月25日。その1日前に佐川急便が復旧を果たしていた。
 佐川専務の近藤宣晃(55)は「荷物を届けるのが我々の使命。一刻も早く」と訴え続けた。「被災地でも競争か」と冷めた見方もある。しかし両社がしのぎを削る中から新しいサービスが次々と生まれた。他社に先駆け営業店での受け渡しを始めた佐川には「避難所の両親に防寒着を送れた」などと感謝する電話やメールが相次いだ。
 ヤマトは今期、宅配便1個につき10円を寄付する。計130億円前後の減益要因。業績見通し発表後に株価が下げ、市場には戸惑いもある。
 寄付金の多くは津波で漁船を流されるなど甚大な被害を受けた農水産業の支援に使う。「クール宅急便」などの利用を通じヤマトを育てた顧客だ。復興なしに同社の成長はない。より多くの寄付金を。その思いが次の競争へと背中を押す。
分権型と集権型
 交通網も情報網も寸断された状況で、とにかく早く商品を届ける。コンビニエンスストア各社が知恵を振り絞る。
 仮設プレハブや移動式。「全国同じ」の常識を覆す店舗を開設するローソン。本社規格のコメが届かず、独自の地元調達でおにぎりを調理する店舗の様子に社長の新浪剛史(52)は表情を緩めた。「現場の判断力と行動力が根付いた証しだ」。全国7支社に商品企画や店舗開発の権限を与える分権型経営。震災を経て機動力をもっと高める。「76支店へ権限委譲を加速する」と意気込む。
 セブンイレブン、イトーヨーカ堂などを傘下に持つセブン&アイ・ホールディングスは商品調達の交渉窓口をグループで一元化する取り組みを強化した。会長の鈴木敏文(78)は「他社より円滑に商品を供給できた」と集権型の強みを説く。
 顧客も企業も被災した今回の震災。企業は苦闘しながら一人ひとりの顧客の利益に真剣に向き合った。その経験こそが企業をより強くする出発点になる。
PR

+コメントの投稿+

+NAME+
+TITLE+
+FONT+
+MAIL+
+URL+
+COMMENT+
+PASS+
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

+TRACK BACK+

+TRACKBACK URL+