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ひで坊な日々

主に私の仕事と信条に関わるメディアからの備忘録と私の日常生活から少し・・・                             
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:2010:12/01/09:51  ++  どこへ行く日本の安保(中)北朝鮮問題、相手は中国。

北朝鮮の権力継承が動き出した10月。米政府高官は日本側との会談で、中国の対応ぶりをぼやいてみせた。「中国は北朝鮮の見通しについて私たちと話したがらない」
 朝鮮半島の紛争を防ぐには米中の対話が欠かせない。日本も「米中で危機管理を話してほしいと米側に促してきた」(安全保障当局者)。だが、中国は以前にもまして、北朝鮮の崩壊などを想定した協議をいやがるようになったというのだ。
強まる蜜月関係
 むしろ、目立つのは異様ともいえる中朝の蜜月ぶりだ。
 北朝鮮が韓国を砲撃した23日。中国の王和民商務次官と北朝鮮の具本泰貿易次官は平壌で、経済協力の協定に調印し、笑顔で握手した。30日には北朝鮮の金正日総書記の側近の一人、崔泰福(チェ・テボク)労働党書記が空路で北京入り。中国側の「国賓」の通行証を掲げた高級リムジンに乗り込んだ。
 中朝関係筋によると、中国は昨夏、北朝鮮政策の軸足を融和に改める内部決定を下した。昨年10月の温家宝首相の訪朝はその表れだという。今年1~10月の中朝貿易額は前年同期に比べて32%も増えた。
 核問題の進展より、北朝鮮の安定を優先する。中国はそれによって、北朝鮮が崩壊し、半島が「親米地帯」になるのを阻もうというわけだ。
 中国がそんな路線を貫けば、日本への影響は大きい。日米韓で圧力を強め、核・ミサイルと日本人拉致問題を動かそうとする戦略がさらに行き詰まるからだ。打撃はそれだけではすまない。
 北朝鮮が3度目の核実験に踏み切った場合、どんな見解を出すべきか――。中国政府関係者によると、こんな検討が進んでいる。2006年と09年の核実験への外務省声明は「断固反対」。いずれも国連安全保障理事会の制裁につながった。
 しかし、3度目の核実験には「断固反対」を表明しない案が浮上しているという。
 「核実験を誘発した責任は米朝協議や6カ国協議の再開に応じない米国にもある」。この関係者はこんな中国側の論理を明かす。中国がこうした態度に出た場合、韓国に次いでいちばん影響を受けるのは北朝鮮の核に隣接する日本だ。
外交力低下が影
 日米韓などの圧力をかわそうと、北朝鮮も中国にすり寄る。
 「この工場は朝中友好の象徴だ。全力で増産し、両国の友好協力の生命力を明示するように」。25日付の北朝鮮・労働新聞によると、金総書記が中国の無償援助で建設された平安南道のガラス工場を視察し、中朝の友好を力説した。後継者の三男、正恩(ジョンウン)氏も同行した。
 「中国嫌い」ともいわれながら、今年2度も訪中した金総書記。元金日成総合大教授の趙明哲(チョ・ミョンチョル)韓国対外経済研究院研究員は「今は中国けん制より協力の方が得と考えている」と解説する。
 中朝蜜月は考えようによっては、中国を通じ、北朝鮮に働きかける好機でもある。だが、尖閣諸島沖の漁船衝突事件でぎくしゃくする日中はそんな雰囲気ではない。
 28日午後4時15分、北京の中国外務省。武大偉・朝鮮半島問題特別代表は6カ国協議の首席会合提案を発表する直前に、丹羽宇一郎・駐中国大使を呼んだ。事前に日本に説明するためだった。
 武氏は同じ日、李明博(イ・ミョンバク)韓国大統領と戴秉国国務委員の会談に同席し、ソウルから戻ったばかり。丹羽氏は「何を話したんですか」とたずねたが、武氏の答えは「いずれきちんと発表すると思います」とそっけなかった。
 核や拉致問題の日朝協議に応じない北朝鮮。菅政権の支持率の急落で、模様ながめの姿勢を強める中国。内政の混乱と外交力の低下は日本の安保にも影を落としている。
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