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ひで坊な日々

主に私の仕事と信条に関わるメディアからの備忘録と私の日常生活から少し・・・                             
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:2010:12/28/09:43  ++  政治への不安強めた民主党政権の1年(社説)

 「混迷」という表現は国内政治を評する決まり文句になった感すらある。2010年は民主党が政権運営の未熟さを露呈する場面が目立ち、有権者が期待する政策の大胆な見直しは遅々として進まなかった。年の瀬まで続く民主党内の対立劇も政策論不在の権力闘争の色彩が濃い。
 今年の政治の混乱を象徴するのが、6月の鳩山前政権の退陣劇だった。鳩山由紀夫首相は米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)の移設問題をめぐり「国外、最低でも県外」と宣言したが、米政府と本格交渉に入れないまま袋小路に追い詰められた。
 自ら設定した5月の決着期限の間際になって「米海兵隊の存在が抑止力になるとの思いに至った」と発言するなど迷走を続け、日米関係の信頼性を損ねた。
 政権への逆風が一気に強まったのは、当時の鳩山首相と小沢一郎幹事長の元秘書らが相次いで政治資金規正法違反(虚偽記入)の罪で刑事責任を問われた影響も大きかった。
 6月に就任した菅直人首相は2度の代表選で、党の原点に立ち返った諸改革の実現に意欲を見せた。
 菅首相は社会保障制度の抜本改革と合わせた消費税率の引き上げ、環太平洋経済連携協定(TPP)への参加と国内農業の強化に言及した。歴代の自民党政権が先送りを続けた難しいテーマに取り組む姿勢を見せた点は評価できる。
 しかし党内外の根強い反対論にさらされると、2つの課題ともに検討のメドを来年春以降に先送りした。「言いっ放し」に近い姿勢は、政権公約(マニフェスト)の見直し問題などでも顕著である。
 来年度の予算編成や税制改正からも、経済活性化と財政再建の両立に向けた首相の決意は十分に伝わってこなかった。尖閣諸島沖での中国漁船の衝突事件への対応に象徴される外交や安全保障面での手腕への不安もぬぐえない。
 民主党は27日の役員会で、小沢氏の衆院政治倫理審査会への出席を年明けに議決する方針を決めた。小沢氏があくまで拒否した場合は、野党が求める証人喚問も選択肢だ。
 民主党は来年の通常国会で、衆参の多数勢力が異なる現状をどう克服しようとしているのだろうか。
 党内で主導権争いに明け暮れ、政策論を脇に置いて社民党やたちあがれ日本などとの連携に走る展開が有権者の理解を得られるとは思えない。野党も政権批判をくり返すだけでは政治は前に進まない。今年と同じ政争を続けていては、日本の苦境は深まるばかりである。
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