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:2011:01/05/09:03 ++ 民主党誰が何を決めているのか(1)外交、前原氏と仙谷氏―思想を超えた打算。
「前原は大したやつだよ。日米関係をここまで戻したんだからな」。外相の前原誠司(48)を支える民主党内グループ「凌雲会」の最近の会合で、官房長官の仙谷由人(64)は前原の外交手腕をことさらにたててみせた。
尖閣で表舞台に
16歳年上の仙谷は前原の後見役であり、今でも気軽に電話で相談できる間柄だ。前原は仙谷を頼りにし、仙谷は若い前原をグループの看板に押し立てた。与党になってからも小沢一郎と距離を置くなど権力闘争で手を握る。だからこそ民主党内で将来の首相候補の一人である前原に、仙谷は「直線的、直截(ちょくせつ)的すぎる」と辛口にもなれた。
外交官志望だった前原の外交・安保観は民主党では「右寄り」で「自民党議員以上に自民党的」と評される。かたや仙谷は学生時代に東大全共闘に参加。世代も考え方も違う青春時代を過ごした2人だが、菅政権で外交のかじ取りを担う外相と官房長官に就き、お互い「共同歩調」をアピールするようになった。
「この件は長官にも必ず伝えて下さい」。外務省幹部から報告を受けると、前原は最後にこう付け加える。仙谷への配慮は外交・安保政策で肌合いが違うとされる2人の「危機管理」でもある。
前原の強みは野党時代から培ってきた米国務省や国防総省の人脈。だが昨年9月、尖閣諸島沖で発生した海上保安庁巡視船と中国漁船の衝突事件では「(中国の対応は)極めてヒステリック」などと発言し身動きが取りにくくなった。前原に代わり対中外交の舞台に登場したのが仙谷だった。
「待てば海路の日和あり」と前原を諭す一方、駐日中国大使、程永華のもとに足しげく通ったり、民主党の細野豪志や旧知のコンサルタントを使って水面下の交渉に動いた。那覇地検が処分保留で中国人船長の釈放を発表したのは首相の菅直人も前原も外遊中のタイミング。政界ではもっぱら仙谷の意向とされた。
これが外交の一貫性を欠いたと批判された。日中関係が緊迫した直後の10月下旬に日本経済新聞が実施した世論調査では、菅内閣を支持しない理由のうち「外交・安全保障への取り組み」が急上昇し、1位になった。
2人ともに新年早々、正念場を迎えている。
普天間が正念場
参院が問責決議した仙谷は政策調整でも前面に出にくくなっている。日米重視の前原外交への米国の評価は高いが、まだ鳩山政権時代に比べればまし、という「ただし」付きだ。沖縄県の米軍普天間基地移設問題も重くのしかかる。
前原は坂本竜馬に政治家としての原点を感じる。霊山護国神社の竜馬の墓を毎年訪れ、2006年に偽メール事件で党代表を退いた直後には、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」を再び読み切った。NHK大河ドラマ「龍馬伝」も途中まで欠かさず見ていた。だが、外相になった前原には少しだけ不満があった。「福山雅治さんの竜馬は格好良すぎるんだよな」(敬称略)
尖閣で表舞台に
16歳年上の仙谷は前原の後見役であり、今でも気軽に電話で相談できる間柄だ。前原は仙谷を頼りにし、仙谷は若い前原をグループの看板に押し立てた。与党になってからも小沢一郎と距離を置くなど権力闘争で手を握る。だからこそ民主党内で将来の首相候補の一人である前原に、仙谷は「直線的、直截(ちょくせつ)的すぎる」と辛口にもなれた。
外交官志望だった前原の外交・安保観は民主党では「右寄り」で「自民党議員以上に自民党的」と評される。かたや仙谷は学生時代に東大全共闘に参加。世代も考え方も違う青春時代を過ごした2人だが、菅政権で外交のかじ取りを担う外相と官房長官に就き、お互い「共同歩調」をアピールするようになった。
「この件は長官にも必ず伝えて下さい」。外務省幹部から報告を受けると、前原は最後にこう付け加える。仙谷への配慮は外交・安保政策で肌合いが違うとされる2人の「危機管理」でもある。
前原の強みは野党時代から培ってきた米国務省や国防総省の人脈。だが昨年9月、尖閣諸島沖で発生した海上保安庁巡視船と中国漁船の衝突事件では「(中国の対応は)極めてヒステリック」などと発言し身動きが取りにくくなった。前原に代わり対中外交の舞台に登場したのが仙谷だった。
「待てば海路の日和あり」と前原を諭す一方、駐日中国大使、程永華のもとに足しげく通ったり、民主党の細野豪志や旧知のコンサルタントを使って水面下の交渉に動いた。那覇地検が処分保留で中国人船長の釈放を発表したのは首相の菅直人も前原も外遊中のタイミング。政界ではもっぱら仙谷の意向とされた。
これが外交の一貫性を欠いたと批判された。日中関係が緊迫した直後の10月下旬に日本経済新聞が実施した世論調査では、菅内閣を支持しない理由のうち「外交・安全保障への取り組み」が急上昇し、1位になった。
2人ともに新年早々、正念場を迎えている。
普天間が正念場
参院が問責決議した仙谷は政策調整でも前面に出にくくなっている。日米重視の前原外交への米国の評価は高いが、まだ鳩山政権時代に比べればまし、という「ただし」付きだ。沖縄県の米軍普天間基地移設問題も重くのしかかる。
前原は坂本竜馬に政治家としての原点を感じる。霊山護国神社の竜馬の墓を毎年訪れ、2006年に偽メール事件で党代表を退いた直後には、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」を再び読み切った。NHK大河ドラマ「龍馬伝」も途中まで欠かさず見ていた。だが、外相になった前原には少しだけ不満があった。「福山雅治さんの竜馬は格好良すぎるんだよな」(敬称略)
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